それだけではない。
すでに述べた「地方税は行政サービスの対価」ということを考慮すると、問題はさらに広がる。
なぜなら、企業が立地する地方公共団体は、ゴミ処理、治安維持、消防などの行政サービスを増加せざるをえないが、コストを押し付けられるだけで、それに見合った収入を得られないこととなるからだ。
したがって、自治体は企業誘致の努力を放棄するだけでなく、企業の立地を拒否しようとするだろう。
こうなれば事態はきわめて深刻である。
日本はいま、崩壊の危機に直面しているのだ。
ますます強まる財政資金のバラまき2007年7月の参議院選挙で、Mは「古いJの手法」を踏襲して、農村に補助金を約束した。
その結果、1人区では、Mが圧勝してJが惨敗した。
過疎地域では、「公共事業を誘致して地域活性化を」と訴えた候補者に票が集まった。
日本国民は、バラまき政策を選択したことになる。
2007年10月に公表された都道府県地価調査では、東京、大阪、名古屋の商業地が上昇した半面で、地方都市商業地の下落は続いている。
地価下落が激しい地点と参議院選挙の1人区とは、見事に一致している。
「格差」のかなりの部分が地域格差であることは、間違いない事実だ。
以上のような状況の下で、「地方に財政資金をバラまけ」という声は、今後ますます強まるだろう。
いや、そうした声は、すでに明確になっていると言うべきかもしれない。
公明党は、2011年度までに国.地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字化を目指す政府目標の先送りを求めた。
「バラまき予算のため」と勘繰られても当然である。
FY総理大臣は、就任当時、道路特定財源見直しに慎重な姿勢を示していた。
道路予算は、バラまき公共事業の象徴的な存在なので、この姿勢は、バラまき予算の復活を予告するものと解釈せざるをえない。
こうして、道路族が息を吹き返すだろう。
また、2006年6月の医療制度改革関連法で決まった高齢者医療費の自己負担増は、凍結することとされた。
ところで、地方経済を疲弊させた元凶は、近年における公共事業関係費の削減であると一般に言われている。
たしかに、国の一般会計予算における公共事業関係費は、2002年のピーク以降、連続して減少してきた。
より長期的に見れば、2002年までの公共事業の増加こそが問題だったのである。
特にHR内閣(1996~98年)とOK内閣(1998~2000年)は、バブル崩壊後、景気刺激を目的として財政支出を増大してきた。
misoのことを羨ましいと思う人もいるかも知れませんが、時代が変わればmisoとは幻のようなもへと化します。